サイトアイコン 秋葉原・岩本町のギター教室 -TsuneGuitarMusicSchool

ギターワンポイント講座『クラシックギターエチュードによるピッキングバリエーション練習』

さて、今回はクラシックギターをベースに様々なジャンルのギターのレッスンを行っている当スクールならではの講座をお送り致します。
本日のテーマはギターを鳴らす方の手、右手。ジャンルによって使い方が様々に変わる大変難しいテーマであり、この右手の使い方がギタリストそれぞれの出す音の基本を形作る事になる為に重要なテーマでもあります。

教則本等を見ると単音弾きから音階、リズムを変える練習等様々に進めて行く事になるでしょうが、今回は上記にも書いたように少し斬新かも知れない方法での練習を提案致します。

先ず、この練習は「単音弾き」や「音階」「シンプルなメロディやコード」が弾ける段階まで進んだ方向けの練習であるという事を書いておきます。
完全初心者の方でも丁寧にやれば弾き通せるかとは思いますが、もう少し単純な動きを自在に行えるようになってからの方がストレスなくこなせると思います故。

さて、下記に提示致しますのは19世紀に主にスペインにて活躍したディオニシオ・アグアド(1784-1849)による初級者向けのアルペジオの練習曲です。

譜例:アグアドのアルペジオ練習曲

指弾き(フィンガーピッキング)の場合はクラシックギターの教則等でも登場するであろうpimi(親人中人)の指使いで弾くのが簡単に感じられるでしょう。ポイントとしては親指で演奏する棒が下を向いて居る音がアルペジオの最初の音であると同時にメロディーの音になりますので、その音がしっかり鳴るように、またメロディアスに聴こえるようにタッチしましょう。

譜例2:アグアドの練習曲 フィンガーピッキングバリエーション1


右手は腕を振って弾かないように、難しい言い方ですが腕の筋肉はしっかり使いますが腕を振らず、手首が安定して上下左右にブレない形を作るように練習しましょう。なお、手首の角度は手のひらや指に緊張が無い角度が望ましいでしょう。最初の内は指及び手のひらをごく軽く内側へ向けるように構えるとよいかも知れません。
左手の動きがある程度安定している事も大変に重要ですので、指のセットのタイミング、次の指の準備等に気を配って丁寧につながるようにしておきましょう。

さて、指弾きのバリエーションその2です。
今度は人差し指を余らせて、pmam(親中薬中)の指を使って練習してみましょう。気を付ける事は上記と同様ですが、使う指が変わると同じように行かない事が出てくるかも知れません。違いが出ていたらある意味上達のヒントが見つかるのでラッキーかも知れません。手首の角度や腕の状態、自身のフォームの様々な場所を観察してバラツキなく音が出るように練習しましょう。

譜例3:アグアドの練習曲 フィンガーピッキングバリエーション2

ここには書いて居ませんが、もちろん他の組み合わせ(例:piai等)も練習できるとよいでしょう。

さて、ここから先はピックを使った練習です。アコギやエレキでピック弾きメインで練習されるかたはここから書かれている内容で最初に提示された楽譜を練習していきましょう。

音符自体は上記と全く同じく、また左手の押さえる場所も同じように演奏します。ただし、座って弾くのか立って弾くのかでかなり腕とネックの関係性が変化しますので、両方やる方は混乱しないようにバランスを調整して練習しましょう。

最初に提示しますのは全てダウンピッキングで弾く方法です。ホッチキスの芯みたいな形の記号はダウンピッキングを表し、Vマークのような記号はアップピッキングを表します。

譜例4: アグアドの練習曲 ピッキングバリエーション1

ギターを初めて間もない内はダウンピッキングに偏りがちかと思います。最初は右手の事は難しく考えすぎず、全部ダウンピッキングで弾きつつ左手の技術を向上させていきましょう。左手が問題なくこなせるようになったら、右手のバリエーションを増やしていきましょう。

譜例5: アグアドの練習曲 ピッキングバリエーション2

上記譜例のようにダウン&アップを交互に弾く弾き方をオルタネイトピッキングと呼びます。コードストローク等では腕を振って弾いてもよい場合もあるかも知れませんが、今回のアルペジオの練習では手首から先の動きで練習しましょう。感覚的には上記フィンガーピッキングで手のひらがブレないように、と指摘したのと近い感覚です。腕等、大きく重量がある部位を動かすにはその分力が必要になる為に細かい動きが必要なアルペジオ等ではそのように弾くと合理的なのです。また、このピッキングのアップダウンが音楽にリズムをもたらす重要な役割を果たす事になっていきますので、安定したリズムでそれぞれ綺麗な音が出るように拘って練習していきましょう。

さて、もう一つバリエーションを提示致します。

譜例6: アグアドの練習曲 ピッキングバリエーション3

今度は連続して使う動きの中の4つ目のピッキングのみがアップになった形です。この練習ではアップピッキングで弾くのは全てある特定の弦になります。上記とはまた違ったように感じるのではないでしょうか?
3種類それぞれのリズム感や演奏感覚の違いを観察して、どのパターンにも対応出来るように練習していきましょう。
完全に慣れてきたらさらに自分でアップ&ダウンを組み合わせてトレーニングをしてみるとなお良いでしょう。

どのような形で演奏するにしても、技術が完成してくると美しい音楽が聴こえてきているはずです。

皆様がクラシックギターエチュードの定番楽曲を思う存分楽しんで頂ければ嬉しく思います。

本格的に仕上げたい方、他のエチュードでも同様の練習をしてみたい方はお気軽に体験レッスンへお越し下さい。いつでもお待ちしております。

モバイルバージョンを終了