ギターワンポイント講座『もろびとこぞりてによる下降音階練習の効果』

この記事を投稿する本日は11月30日…もうじきクリスマスが到来する時期です。

毎年、私の教室の生徒さんの中でもこの時期になるとクリスマスソングの練習を開始する方もちらほら現れ始める頃です。

今回はそんな時節も意識して、誰もが一度は耳にした事があるであろう邦題「もろびとこぞりて」で知られる楽曲を使用したワンポイント講座を進めて参ります。

この楽曲は元々はDメジャー(ニ長調)で書かれた楽曲ですが、今回もわかりやすくする為に少し手を加えて、Cメジャー(ハ長調)に移調して解説していきます。

出だしのフレーズは下記の譜例ように、Cメジャーで書くとドシラソファミレドと、ドレミ音階をオクターブ下に向かって下っていく形になります。

この高い方のフレットから指をそろえる下降音階の練習に、左の指のバランスに新しいセンスを開眼させる効果が期待されます。

殆どの教本等でも音階は低い方から「ドレミファ・・・・」と練習しがちで、多くの初級者の方はここから左手の人差し指側に重心が大きく傾いた状態の癖が身につきがちです。

そして小指や薬指を使うときに気づくとずいぶん指が遠くに居たり、緊張しまくっていてうまく使えないという状況を見る事があります。

そんな状態で左手が滑らかに動かず、つまづいている方は試しに下記のようにもろびとこぞりてで下降音階の練習をしてみて下さい。

上記譜例のタブ譜に記載したように、開始音は1弦8フレット、左の4指(小指)から始まる形になります。

「ドーシラ」の3音はそれぞれ1弦の8,7,5フレットを押さえて弾く事になりますが、ここでは左手のポジション移動や指の拡張は無く、8フレットから5フレットまでを小指から人差し指がそれぞれ担当する形で準備をしましょう。

それぞれ押さえた状態で弾き始め、次の音が弾かれる直前に指を上げていく形で練習します。(例えるなら…駐車場のゲートや踏切の遮断機が上がるように、音楽が通るタイミングで指を上げていく感じとでも言いましょうか?)
次の「ソ」の音で2弦8フレットに小指が移動しますが、その前の1弦5フレットの「ラ」を人差し指が押さえている時点で上手に力を抜いて小指が着地先である2弦8フレットに、それ以外の指も1弦から隣の2弦に向かう準備が出来ているようにしましょう。

今回の練習で使う指使いでは、次のファの音で2弦6フレットを使うので、上記ソを押さえたタイミングで同時に中指が同じ2弦の6フレットに位置するようにしましょう。

「ドーシラ」の所で解説したのと同じように指を上げていきながら「ドシラソファ」の所まで進みます。

次のミの音で、1弦の解放弦(押さえないで弾く弦を解放弦と呼びます)を弾きます。

この押さえないでよい音が鳴っている間に、左手がポジション移動をするのですが、その前の2弦6フレット「ファ」音から指を話した瞬間に左手がその前の仕事から解放されて何処にでも行けるフリーな状態になっているとよいです。(すぐ次の仕事はやってきますが・・・)

左手の次の移動先は第一ポジション、1フレットに人差し指がやってくる所まで移動します。

続く2弦3フレットのレの音を薬指で押さえますが、ここでも先ほどと同じように次の1フレットのドの音の準備を人差し指がするようにしましょう。

さて、ここまでで「ドシラソファミレド」と下ってきた訳ですが、繰り返して練習していく中で左手のストレスが減少して、さらに小指や薬指が器用になっていく感覚が得られるようなら練習大成功です。

今回は出だしのみで講座終了となりますが、続きの楽譜も下記に御座いますので、気が向いた方はクリスマスまでにそれぞれのもろびとこぞりてを完成させてみては如何でしょうか。

皆様がよいクリスマスシーズンを迎えられます事を願って、今回のワンポイント講座終了となります。

使用楽曲:もろびとこぞりて/Joy to the World
作曲者:Lowell Mason(1792-1872)
原調:二長調(Dメジャー)

クリスマスソングやその他楽曲の編曲や伴奏作成、ギターをより深く学びたい方はお気軽に秋葉原、神田、岩本町からあるいてすぐのギター教室へお越し下さい♪

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